キャリアについて考える
「キャリア」という言葉に、どのようなイメージをお持ちでしょうか? 一般的には職歴や進路、専門性などの意味合いで理解されているようです。キャリアコンサルティングの普及を進めている厚生労働省(2002)によると、キャリアとは「一般に経歴、経験、発展さらには、関連した職務の連鎖等と表現され、時間的持続性ないし継続性を持った概念」と定義されています。
この概念の中で注目すべきは、”時間的持続性ないし継続性”です。人は生まれてから亡くなるまでの間、持続的・継続的に成長し発達を続けている=生涯発達する存在です。そして人生における経験や職歴、その人がもつ専門性などもまた、個人がその人生の中で計画をたて、選択を行い、意思決定をするといったプロセスを続けた結果なのです。つまり、キャリアもまた生涯発達の視点を踏まえてなされるものだと考えられます。
人は人生の大半の時間を働くことに費やします。そして働くことを通じて得たものが生きる糧になったり、人生に彩りを添えたり、新たな視野を生み出したりします。自分のキャリアを考えるということは、自分の人生のあり方を考えることにほかなりません。
引用文献
・厚生労働省『キャリア形成を支援する労働市場政策研究会報告書』2002.
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